Supporting Your life long Health Promotion
本会は1949年、東京・京橋に財団法人東京寄生虫予防協会として発足しました。その後、事業を寄生虫から健診へと拡大し、1967年、東京・市谷に財団法人東京都予防医学協会として新たにスタートをしたのであります。
一方、国は1963年老人福祉法を制定して高齢者の健康診査を行いました。さらに2000年には「健康日本21」を掲げ、一次予防が重視されることになりました。2002年には健康増進法に基づくがん検診を制定し、2008年にはメタボ対策として第1期特定健診・特定保健指導を始めました。2013年には第2次の「健康日本21」が施行され、2024年には第3次の「健康日本21」が開始される予定になっています。
こういった国の要請に応えて、本会はこれらの健診・検査、健康支援等の業務を着実に実施してまいりました。特にがん検診については精度管理を徹底的に重視しております。2007年にはプライバシーマークを取得、2012年には公益財団法人として再出発しました。また、職員・スタッフの健康は事業の生産性向上にも寄与すると考え、近年は健康経営の取り組みに力を入れてまいりました。2019年に健康経営宣言を本会内外に発信し、2021年には健康経営優良法人認定制度「健康経営優良法人2021(ホワイト500)」に認定されており、2022年、2023年と認定は更新されています。
本会の理念は予防医学を通じ、人々の生涯健康、健康寿命の延伸を目指すことです。この理念に基づき、学校保健、母子保健、地域保健及び職域保健の健診・人間ドック・検査を中心に予防医学の推進に努めてまいりました。本会での母子保健事業の一つとして1974年から東京産婦人科医会と専門医の協力を得て、全国に先駆けて先天性代謝異常等の検査を実施しております。現在は、東京都からの委託を受けて、公費による新生児のマススクリーニングを実施し、さらに2023年度からはライソゾーム病4疾患と原発性免疫不全症2疾患、脊髄性筋萎縮症など対象疾患を増やして拡大新生児スクリーニング検査を導入・開始しました。
最近の本会全体の新たな施策として、近年甚大化している災害等に備えるため、BCPを深化させるべく取り組みを開始し、またデジタル化を推進する目的でデジタル推進局を設置しました。これらは本会の事業を健全に持続するために重要であり、組織を挙げてその意識を高めてまいります。
2020年以来、世界を席巻した新型コロナウイルス感染症に関しては、“コロナ前”の生活に戻りつつありますが、健診・検査施設として引き続き感染対策には万全を尽くし、受診者とスタッフの健康と安全を守るべく日々努力しております。
「人は城、人は石垣、人は堀」という言葉があります。人とのつながりは組織の根幹を成すものです。今後も本会はスタッフをはじめステークホルダーの皆様とのつながりを大切にして、精度管理を重んじる健診・検査を実施し、健康支援及び健康教育を通じて公衆衛生の向上に努める所存です。
どうぞよろしくご厚誼・ご指導を賜りたくお願い申し上げます。
2023年7月
公益財団法人東京都予防医学協会
理事長 久布白 兼行
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