妊娠中の健康管理と健康な赤ちゃんを産むために
「甲状腺」とは、のどぼとけの少し下にあって、気管に張り付いて存在している小さな臓器の名前です。
「甲状腺ホルモン」は、この甲状腺で作られる体の新陳代謝を活発にするホルモンです。
甲状腺の病気は知らないうちに発病していることが多い病気です。なかには甲状腺ホルモンが多すぎたり不足したりする病気があり、治療しないでおくと自分では気が付かなくても心臓や肝臓などに負担がかかってきます。この状態を見つけるための血液検査が甲状腺機能検査です。治療すれば健康が維持できて、日常生活に制限もありません。
妊婦甲状腺機能スクリーニング検査を行っています。
甲状腺の病気は男性より女性に圧倒的に多く、妊娠可能年齢に多く発症するという特徴があります。妊娠中に甲状腺ホルモンの過不足があると、流産や早産、高血圧の原因になったり、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼすことがあります。
治療薬を適切に使うと、お母さんも赤ちゃんも健康な時と同じように出産することができますのでご安心ください。
そのため、本会では東京都産婦人科医会の先生方と連携して、妊娠初期の血液検査「妊婦甲状腺機能スクリーニング検査」を行っています。病院で少量の血液をろ紙にとり、このろ紙血液が本会に送られて、甲状腺機能に異常がないかどうかを検査します。
検査結果に異常がある場合には、甲状腺のエキスパートをご紹介します。本会の保健会館クリニックにも甲状腺の専門外来がありますのでご利用ください。